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ポータルサイトとは?意味や種類、導入事例、構築方法を解説
ポータルサイトとは、情報やサービスを1か所に集め、目的のページへ案内するサイトです。定義や運営目的、メリットなどをわかりやすく解説。
目次
情報やシステムが部署ごとに分かれていると、社員も取引先も顧客も、必要な情報にたどり着くまでに手間がかかります。ポータルサイトを導入すれば、社内外に散らばった情報やサービスを、1つの入り口から利用可能です。
本記事では、ポータルサイトの種類や導入するメリット、構築方法を解説します。企業での導入事例も紹介するので、ポータルサイトの導入や見直しを検討している方はぜひ参考にしてください。
ポータルサイトとは?
ポータルサイトとは、複数のWebサイトやシステムに散らばった情報やサービスを1か所に集め、利用者を目的のページへ案内するWebサイトです。ポータル(portal)は英語で「入り口」や「玄関」を意味し、利用者はまずポータルサイトを開き、そこからニュースや検索結果、社内の申請画面などへ移動します。
ポータルサイトの別名には「ウェブポータル(Webポータル)」があり、社内ポータルのようにログインして使う業務用のものは「ポータルシステム」と呼ばれることもあります。
機能別に見た、ポータルサイトの主な種類は以下のとおりです。
| ポータルサイトの種類 | 特徴 | 代表例の一覧 |
|---|---|---|
| 統合型ポータルサイト | ニュースや天気、ショッピング、検索など、幅広いジャンルの情報やサービスを1つのサイトで提供する | Yahoo! JAPAN、MSN |
| 専門型ポータルサイト | 就職や不動産、飲食店など、特定の分野の情報を集め、条件で絞り込んで検索できる | マイナビ、リクナビ、SUUMO、食べログ |
| ビジネス型ポータルサイト | 企業が社員や取引先、顧客に向けて運用し、ログインした利用者に業務や取引に必要な情報や手続きを提供する | 社内ポータル、取引先ポータル、カスタマーポータル |
| 地域型ポータルサイト | 特定の地域の観光やイベント、店舗などの情報をまとめ、住民や観光客に届ける | 自治体や観光協会の観光情報サイト |
| コミュニティ型ポータルサイト | 利用者どうしが質問や回答、口コミを投稿し、利用者の投稿がサイトのコンテンツになる | Yahoo!知恵袋 |
| 検索型ポータルサイト | 検索エンジンを中心に、Web上のページを探す入り口になる | Google、Bing |
| ブログ型ポータルサイト | 多数の利用者のブログをまとめ、サイト内で記事を読み回ることができる | Amebaブログ、はてなブログ |
7種類のうち、企業が社員や取引先、顧客のために構築するのは、主にビジネス型ポータルサイトです。
ホームページとの違い
ホームページとは、企業や個人が自身の商品やサービス、活動を紹介するために運営するWebサイトです。運営者が自分の情報を発信するホームページに対し、ポータルサイトは自社や他社、社内の各システムなど複数の情報源をまとめ、利用者を目的の情報へ案内します。
両者の主な違いは、以下のとおりです。
| 比較項目 | ポータルサイト | ホームページ |
|---|---|---|
| 主な目的 | 複数の情報やサービスへの入り口を提供する | 運営者の商品やサービス、活動を紹介する |
| 扱う情報 | 自社や他社、社内システムなど、複数の情報源の情報 | 運営者自身の情報 |
| 主な利用者 | 目的の情報を探す利用者(ビジネス型では、ログインした社員や取引先、顧客) | 運営者に関心を持つ不特定多数の閲覧者 |
プラットフォームとの違い
プラットフォームとは、アプリや商品などを提供する事業者と、利用する人の双方が参加する基盤を指します。スマートフォンのアプリストアや、多数の店舗が出店するECモールが代表例です。ポータルサイトが利用者を目的の情報へ案内する入り口であるのに対し、プラットフォームは事業者が自らアプリや商品を登録し、利用者と取引ややり取りをするのを支える基盤です。
役割や使われ方の違いは、次の3点です。
| 比較項目 | ポータルサイト | プラットフォーム |
|---|---|---|
| 役割 | 情報やサービスへの入り口になる | 事業者と利用者の取引ややり取りを支える基盤になる |
| 利用者の動き | 情報を探し、目的のページへ移動する | 事業者はアプリや商品を登録し、利用者は利用や購入をする |
| 代表例 | Yahoo! JAPAN、社内ポータル | アプリストア、ECモール、動画共有サービス |
ビジネス型ポータルサイトの種類と導入事例
ポータルサイトの中でも企業がビジネスに活用することを目的としたポータルサイトには、企業従業員向けに情報を一元管理し、業務効率化を促進する社内ポータルや、取引先とのコミュニケーションを支援してパートナービジネスの質の向上を目指す取引先ポータル、また、会員サイトなど顧客向けのカスタマーポータルなどがあります。
ここでは、弊社のポータル製品の「Liferay」を用いて構築されたビジネスへの活用を目的としたポータルを、次の種類別に紹介します。
- 社内ポータル
- 取引先ポータル
- カスタマーポータル
- 公開ウェブサイト
社内ポータル
企業内や組織内向けの社内ポータルには、社内報や掲示板、カレンダーなど、従業員の育成、業務効率化や従業員体験(EX)の向上、コミュニケーション促進を目的とした機能が備わっています。
しかしながら、特に大規模な組織においては、こういった機能をすでに他のツールで補っているケースが多く(例えばグーグルカレンダーやメール)、また部署や支社によって別々のツールを利用しているため、情報・ツールのサイロ化が起きてしまっています。
そのため、社内システム・ツールの統合を通じてサイロ化を解決し、データの一元管理を実現するとともに、データやユーザーの属性に基づいてパーソナライズされたサービス(ユーザーに関係のあるコンテンツのみを表示)を提供することで、最大限に従業員の業務効率を引き出すことのできる社内ポータルが注目を集めています。
大企業向け社内ポータル構築ソリューションのページで、Liferay DXPの社内ポータル向けの機能や特徴を紹介しています。
企業での導入事例
大手総合商社の住友商事株式会社は、グローバル社内ポータル「SC イントラネット Global One」をLiferayで再構築しました。新しいポータルは、国内外の100以上の拠点で11,000名が利用しています。
旧ポータルは、自社独自の要件に合わせたカスタマイズが難しく、利用者に応じてページやコンテンツを出し分けることができませんでした。検索機能が弱いため記事やリンクを探すのに時間がかかり、海外拠点ごとにインフラの環境が分かれていたことで運用コストもかさんでいました。情報の発信も一部の部署からの一方通行になっており、従業員エンゲージメントの向上が課題でした。
新しいポータルでは、社員がマイページのレイアウトを自由に変更できます。すべての利用者が情報を発信したり、Q&Aやコメントでやり取りしたりする場を設けたことで、従業員エンゲージメントも向上しました。横断検索やタグを使った検索によって情報を探す時間が短くなり、インフラなどの環境を東京拠点に集約してコストも削減しています。
住友商事株式会社の導入事例はこちらのページからダウンロードできます。
関連記事:EIP(Enterprise Information Portal)とは?機能やメリットを解説
行政機関での導入事例
社内ポータルは、必ずしも企業という場でのみ活用されるわけではありません。米国海軍Sea Warrior Programオフィスでは、60の人事アプリケーションを1つのポータル「My Navy Portal」に置き換え、海軍のキャリア管理がワンストップでできるようにしました。
「My Navy Portal」では、ランクやユーザー設定によりダッシュボードや権限を自動的にパーソナライズし、87万ユーザーに人事情報や教育、トレーニングを提供しています。
米国海軍Sea Warrior Programオフィスの導入事例はこちらのページからダウンロードできます。
教育機関での導入事例
学生や教職員向けのポータルを学内ポータルといい、日本では大学でよく活用されており、学生は授業履修登録・確認やお知らせの閲覧などを行います。
名門校である名古屋大学は、同校の学内ポータルをLiferayで構築。それぞれの部局がユーザーに閲覧権限を付与できるようにすることで、サイト管理者の負担が軽減されました。さらに、モバイル対応や個人・学部などの論理積によって通知配信を制御できるようになったため、利便性が向上しました。
名古屋大学の導入事例はこちらのページからダウンロードできます。
関連記事:社内ポータルサイトの見やすいデザインは?参考事例3選を紹介
取引先ポータル
取引先ポータルは、文字通り、販売代理店やサプライヤー、パートナーなどの企業の取引先がユーザーとなるポータルです(サプライヤーポータルやパートナーポータルなどと、企業によって呼び名は様々です)。
通常、取引先ポータルでは、製品・サービス資料や価格表など、取引先企業にとって役立つコンテンツを提供しており、見積りや発注もポータル上で行われる場合もあります。
多数のパートナーを持つ企業では、ポータルのパーソナライゼーション機能を使用することで、Tierなどのパートナーレベルに応じたサービス提供をできるようになり、場合によってはB2B2Cにも応用できるなど、ポータルはさまざまな機能を備えており、パートナービジネスの成功の鍵となります。
大企業向けサプライヤーポータル構築ソリューションのページで、Liferay DXPのサプライヤーポータル向けの機能や特徴を紹介しています。
企業での導入事例
グローバルIT企業のヒューレット・パッカード・エンタープライズ社は、世界174カ国の計17万パートナー企業、65万ユーザー向けの取引先ポータルを構築しました。
このポータルでは、従来の7つのポータルを1つに統合しており、パートナービジネスに関する従業員負担の軽減を実現しています。また、新ポータル構築後、パートナー企業のポータル利用率が50%増加するなど、パートナーとのコミュニケーションが強化されました。パートナー企業のあらゆるニーズに迅速に対応可能となった取引先ポータルは、グローバルパートナービジネスにおける基盤として機能しています。
ヒューレット・パッカード・エンタープライズ社の導入事例はこちらのページからダウンロードできます。
カスタマーポータル
カスタマーポータルは、企業が顧客ロイヤルティを育む上で非常に重要な役割を果たしており、例としてガス・電力や携帯キャリアのマイページ(お客様ページ)などがあります。
B2Cだけでなく、B2Bにおいても顧客中心のサービスが重要視されている現在、パーソナライゼーションはもちろんのこと、トラブル時の迅速な情報提供や、Web、メール、電話など異なるタッチポイントを跨いだシームレスな顧客対応が求められており、カスタマーポータルは優れたカスタマーエクスペリエンスを提供する上で必須のポータルといえるでしょう。
大企業向けカスタマーポータル構築ソリューションのページで、Liferay DXPのカスタマーポータル向けの機能や特徴を紹介しています。
企業での導入事例
世界屈指のヘリコプターメーカーであるエアバス・ヘリコプターズ社は、Liferayでカスタマーポータルを刷新しました。新しいポータルは、3,000社の24,000ユーザーが利用しています。
ヘリコプターの機体を維持するために民間や軍のオペレーターが使っていた旧ポータルは、カスタマイズが難しく、外部のビジネスアプリとも統合できませんでした。カスタマージャーニーに合わせたサービスを提供できず、新しいサービスを市場に出すまでにも時間がかかっていました。縦割りの組織で部署間の情報共有がうまくいかず、サービスも社内の組織構造に合わせて展開されていたことから、顧客満足度の向上も課題になっていました。
新しいポータルでは、顧客管理や通知、機体管理を中心とした機能を、誰もが利用しやすいように実装。機体の管理からパーツの発注、見積もりまで、顧客は一貫したサービスを1つのポータルで受けることができるようになりました。ポータルは、組織を横断して活用されています。
エアバス・ヘリコプターズ社の導入事例はこちらのページからダウンロードできます。
関連記事:セルフサービスポータルとは?導入が必要な企業の特徴7つを含めてご紹介します
公開ウェブサイト
一般的なWebサイトは、ポータルサイトとは異なりますが、ポータル製品の中にはCMS・DAM機能を備えているものもあるため、このようなポータル製品では公開Webサイトの構築も可能です。
例えば、各国でWebサイトを統一したいグローバル企業などは、多言語対応やCRMとの連携など、多岐にわたる要件に対応可能なポータル製品でWebサイトを構築する場合があります。
企業での導入事例
世界有数のリクルーティンググループであるヘイズ社は、31カ国において計75の公開ウェブサイトをLiferayで構築しました。
この公開ウェブサイトの構築により、同社はITチームの負担軽減を実現し、スムーズなグローバル展開に成功しました。今では、デジタル戦略の中核を担う基盤として機能しています。
ヘイズ社の導入事例はこちらのページからダウンロードできます。
ポータルサイトを導入するメリット
社内向けか社外向けかを問わず、ポータルサイトを導入するメリットとして、以下の3つが挙げられます。
- 情報の集約化により検索性を向上できる
- 問い合わせ対応コストを削減できる
- エンゲージメントや集客を強化できる
それぞれ詳しく解説します。
情報の集約化により検索性を向上できる
ポータルサイトに情報を集約すると、利用者は複数のサイトやシステムを行き来せずに、目的の情報を探すことができます。社内ポータルなら、社内規程や申請書の様式、各部署からのお知らせ、業務システムへのリンクを1つの画面から開くことが可能です。顧客向けのポータルでも、契約内容や製品のマニュアル、よくある質問をまとめて確認できます。
サイト内の情報をまとめて調べる横断検索や、タグによる絞り込みを用意すると、探す時間はさらに短くなるでしょう。情報を探す手間が減った分、社員は資料の作成や顧客への対応など、本来の業務に時間を使うことができます。
問い合わせ対応コストを削減できる
よくある質問や手続きの案内を載せたポータルサイトがあれば、利用者は自分で疑問を解決できるため、担当部署への問い合わせが減ります。
顧客や取引先向けのポータルでは、契約内容や注文状況、請求書をログイン後の画面で確認できるようにすると、利用者は電話やメールで問い合わせずに済みます。担当者は、1件ずつ回答していた時間を、ポータルでは解決できない個別の相談に充てることが可能です。
エンゲージメントや集客を強化できる
利用者の役に立つ情報が掲載されたポータルサイトは、社員や顧客のエンゲージメント向上にも寄与します。社内ポータルに経営メッセージや社内ニュースを載せれば、社員が会社の方針やほかの部署の取り組みを知る機会が増えるでしょう。顧客向けのポータルでは、ログインした顧客だけが閲覧できる製品の活用ガイドや、契約内容と利用状況を確認できる画面を用意しておきましょう。顧客は疑問が出るたびにポータルを開くようになり、自社との接点が増えていきます。
使いやすいポータルサイトは、利用率やアクセス数も伸びやすくなります。利用者が集まるほど、自社の商品やサービスを知ってもらう機会は広がり、集客も強化できるでしょう。
ポータルサイトを導入する際のデメリット・注意点
ポータルサイトを導入する前に知っておきたい注意点は、次の2つです。
- 初期費用と運用・管理の負担が増える
- 利用者が定着しない可能性がある
それぞれの内容と対策を見ていきましょう。
初期費用と運用・管理の負担が増える
ポータルサイトでは、構築時に初期費用がかかるほか、公開後も運用と管理の費用や手間がかかります。構築時には、要件定義や設計、開発に加え、既存システムとの連携やデータの移行も必要です。公開後も、コンテンツの更新や利用者のアカウントと権限の管理、セキュリティ対策といった作業が続き、ソフトウェアを利用する場合はライセンス費用の支払いも続きます。
費用と負担を抑えるためには、最初に導入の目的を決め、必要な機能を絞り込むことが大切です。あわせて、どの部署の誰がコンテンツを更新し、アカウントを管理するのかを、構築前に決めておきましょう。サーバーの保守を自社で担う余裕がない場合は、ベンダーが基盤の運用を担うSaaS型の製品を選ぶ方法もあります。
利用者が定着しない可能性がある
ポータルサイトを公開しても、社員や顧客が日常的に開かなければ、情報の集約や問い合わせの削減といったメリットにはつながりません。情報が古いまま更新されていなかったり、目的の情報が見つからなかったりすると、利用者はポータルを開かなくなります。
利用者を定着させるためには、更新の担当者と頻度を決め、情報を新しく保ちましょう。各種申請や手続きの入り口をポータルに集め、シングルサインオンで複数のサービスにそれぞれログインする手間を省くと、社員は業務のたびにポータルを開くようになります。
ポータルサイトの構築方法
ポータルサイトを構築する方法は、主に次の3つです。
- フルスクラッチ開発
- CMS
- ポータルプラットフォーム
費用や期間、自由度がそれぞれ異なるので、特徴を比べて選びましょう。
フルスクラッチ開発
フルスクラッチ開発では、既存の製品を使わずに、ポータルサイトの機能やデザインをゼロから設計して開発します。自社独自の業務の流れや既存システムに合わせて、画面や機能を自由に作ることができます。
一方で、ログインや権限管理、検索といったポータルに不可欠な機能もすべて開発する必要があり、費用はほかの2つの方法より高く、構築期間も長くなりがちです。公開後の改修や機能の追加も、開発会社に依頼することになります。既製品では対応できない独自の要件がある場合や、社内に開発と保守の体制がある場合に向いています。
CMS
CMS(コンテンツ管理システム)は、Webサイトのページやコンテンツを、プログラミングをせずに管理画面から作成し、公開するためのソフトウェアです。CMSを使ってポータルサイトを構築すると、記事の更新を現場の担当者に任せることができ、フルスクラッチ開発より費用を抑え、構築期間も短縮することができます。
一方、ログインした利用者に応じて表示内容を変える機能や、社内システムとの連携、細かい閲覧権限の設定は、CMSによっては標準で備わっていません。プラグインの追加や個別の開発が必要になると、費用はかさみ、構築期間も延びていきます。お知らせや記事の発信が中心のポータルサイトに向いています。
ポータルプラットフォーム
ポータルプラットフォームとは、ポータルサイトを構築するための基盤となるソフトウェアです。ポータルサイトに必要な機能をゼロから開発せずに済みます。ログインや権限の管理、利用者に応じて表示内容を変えるパーソナライズ機能、他システムとの連携といった機能をあらかじめ備えているのが特徴です。
1つの基盤の上で、社内ポータルやカスタマーポータルなど、複数のポータルサイトを構築して運用することもできます。利用者の種類ごとに別々のシステムを導入せずに済むため、管理の手間も増えにくくなります。
代表的な製品の1つが、LiferayのLiferay DXPです。社内ポータルやカスタマーポータル、パートナーポータル、サプライヤーポータルの構築に使われており、クラウドで利用するSaaS型から自社の環境に導入するSelf-Hosted型まで、提供形態を選ぶことができます。
ポータルプラットフォームの種類
さまざまなポータルサイトを構築するにあたり、ポータルをプラットフォームとして利用する企業も増えてきました。ポータルプラットフォームには、以下の形があります。
- Webプラットフォーム
- Webコンテンツマネジメントプラットフォーム
- 統合プラットフォーム
- コラボレーションプラットフォーム
- ソーシャルアプリケーションプラットフォーム
Webプラットフォーム
Webプラットフォームは、Webサイトを構築する上で基盤となるプラットフォームです。Webプラットフォームの使用により、ワンクリックのページ生成やWebベースの編集機能などがウェブパブリッシングを決定的に簡略化するため、IT部署の負担を大きく低減させることが可能です。
例えば、弊社のポータル製品のLiferay DXPには、ウェブサイト作成初心者にもわかりやすいように、あらかじめポートレットやガジェットが用意されており、それをページに貼り付けて文字を入れるだけで、本格的なウェブサイトが完成する仕様になっています。
Webコンテンツマネジメントプラットフォーム
大規模向けポータル製品には、CMS(コンテンツ管理システム)としての機能を持つものもあり、これらの製品には、ワークフローや細かな権限管理などの機能が備わっているほか、DAM(デジタルアセット管理)としての役割を果たすものもあります。
統合プラットフォーム
企業内で利用するさまざまなシステムやツール、アプリをプラットフォーム上に統合させたポータルを、統合プラットフォームといいます。公開Webサイトや社内ポータル、カスタマーポータルなどのさまざまなポータルサイトを1つのポータル製品で構築している企業では、ポータルプラットフォーム自体を統合プラットフォームと呼んでいる場合もあります。
また、定期的にアクセスするさまざまなサイトやアプリのデータを基に、ユーザーに応じてパーソナライズされたUIを提供できれば、ユーザー満足度が大きく向上し、生産性の向上も期待できるでしょう(UI統合プラットフォーム)。
コラボレーションプラットフォーム
企業全体で、またチームごとにコミュニケーションを行う場としての共同Webサイトを、コラボレーションプラットフォームといいます。コラボレーションプラットフォームでは、ユーザー個人が独自のコミュニティを作成して参加者を集めたり、個人が既成のコミュニティに参加したりすることで、チーム内で参加者が与えられた権限に基づいてコラボレーションを編成でき、チームコラボレーションを促進できます。
部署や役職、拠点などの属性が異なるメンバーによるチームを構成することも可能です。ポータルの使用により、他部署のメンバーとコミュニケーションをとることで、組織横断のコラボレーションを実現できます。
ソーシャルアプリケーションプラットフォーム
ポータル製品の中には、SNSなどのコミュニティを通じ、企業内外のユーザー間のコミュニケーションを促すためのWebアプリケーションを構築できるものもあります。
ソーシャルアプリケーションプラットフォーム上では、プラットフォーム提供者またはユーザー自身が作成したさまざまなアプリやツールを用いることで、ユーザーコミュニティの活性化などの効果が期待できます。
ポータルプラットフォームの2つの強み
Liferayをはじめとするポータルプラットフォームには、通常、デジタルエクスペリエンスを向上させる2つの強みがあります。
1. 一貫性
1つ目は、一貫性です。ポータルプラットフォームでは、バックエンドシステムや顧客データの統合が容易にできるため、さまざまなタッチポイントでユーザーに一貫性のあるエクスペリエンスを提供できます。
ポータルプラットフォームを用いれば、サイロ化した社内のIT環境を統合することにより、膨大な情報を適切に管理し、その価値を最大限に活用できるため、企業のビジネスの成長を強力に支援できます。
カスタマーポータルにおいては、ユーザーのデジタルタッチポイントごとのデータ分析を通じ、フロントエンドUIのデザイン共通化を実現することなどが可能になります。
2. パーソナライゼーション
2つ目は、パーソナライゼーションです。ポータルプラットフォームでは、ユーザーに応じて関連情報を表示することで、それぞれのユーザーの関心に沿ったエクスペリエンスの提供が可能です。
実際、アパレル小売業のポータルでは、アカウント登録をしていない匿名ユーザーに対しても、過去のウェブサイト訪問情報に基づいて表示商品をパーソナライズ化することで、個人情報を保護したまま有効なマーケティング施策を実施できています。
社内ポータルにおいては、従業員ごとにその業務に関連したコンテンツのみが表示されるように設定すれば、必要な情報が大量の情報の中に埋もれてしまうこともなくなり、業務効率の向上が期待できます。
他にも、社内ポータルや取引先ポータルでは、同機能の活用により、ユーザー属性に応じて必要な情報のみを表示できるようになるため、いくつものウェブサイトを作成・管理する必要がなくなり、ポータル管理者の負担を軽減できます。
カスタマーポータルにおいてはこれら2つの強みに加え、CMSやマーケティングオートメーション(MA)ツールなどと連携することで、より優れたカスタマーエクスペリエンスを提供できるため、ポータルプラットフォームは必要不可欠になります。
ポータルサイトの構築手順
ポータルサイトの構築は、次の7つの手順に沿って進めます。
- 目的とターゲットの明確化
- 機能と構成の設計
- 構築方法の選定
- ポータルサイトの構築
- テスト運用
- リリース
- 継続的な改善
順番に解説します。
1. 目的とターゲットの明確化
ポータルサイトの構築では、はじめに導入の目的と、利用するターゲットを決めます。目的は「社内からの問い合わせを減らしたい」「取引先への資料の送付をメールからポータルに切り替えたい」のように、いまの課題から考えると具体的になります。
ターゲットは、社員か取引先か顧客かに加え、部署や役職、使う端末まで確認しておきましょう。問い合わせ件数やログイン率など、公開後に効果を確かめる指標も目的とあわせて決めておくと、改善の判断がしやすくなります。
2. 機能と構成の設計
目的とターゲットが決まったら、ポータルサイトに必要な機能と、ページの構成を設計します。社内ポータルなら、お知らせの配信や社内の横断検索、申請システムへのリンク、部署ごとの閲覧権限といった機能が候補です。すべてを最初から作ろうとせず、公開時に必要な機能と、あとから追加する機能に分けておきましょう。
ページの構成では、トップページに何を置き、利用者に応じてどの情報を見せるかを決めます。細部まで決める前に、大まかな機能と構成が固まった段階で、構築方法の選定に進んでもかまいません。
3. 構築方法の選定
設計した機能を、予算内かつ予定した期間内に用意できる構築方法を選びます。比べるときは、初期費用だけでなく、ライセンス費用や保守費用を含めた数年分の総額と、公開までの期間を確認しましょう。
製品を使う場合は、デモで管理画面の操作性を確かめ、導入を支援する開発会社もあわせて選びます。選定の過程で、予算や製品の機能に合わせて設計を変える必要が出てきたら、手順2に戻って機能と構成を調整しましょう。
4. ポータルサイトの構築
選んだ方法で、画面のデザインや機能の開発、既存システムとの連携を進めます。部署や役職ごとの閲覧権限も、画面と合わせて設定しておきましょう。
開発と並行して、既存の資料やお知らせの移行と、公開時に載せるコンテンツの作成も進めます。公開した日に必要な情報がそろっていないと、利用者は探している情報を見つけることができず、メールや電話で問い合わせる元のやり方に戻ってしまいます。
5. テスト運用
本番公開の前に、一部の部署や取引先に限定してテスト運用を行います。表示の崩れや、検索で目的の情報が出てこないといった不具合は、実際の利用者が使うことで見つかります。特に、権限の設定ミスで、見せてはいけない情報が別の部署や取引先に表示されていないかは必ず確認しましょう。
あわせて、テストに参加した利用者から分かりにくい画面や足りない情報について意見を集め、公開までに修正しておきます。
6. リリース
テストで見つかった課題を直したら、ポータルサイトを公開します。公開しただけでは利用者はポータルの存在に気づかないため、社内報やメール、取引先への案内などで公開日と使い方を知らせましょう。
旧システムやメールでのやり取りをいつまで続けるかを決め、切り替えの日を示しておくと、利用者はポータルへ移りやすくなります。操作方法の問い合わせを受ける窓口も、公開日までに用意しておきます。
7. 継続的な改善
公開後は、手順1で決めた指標を定期的に確認し、ポータルサイトの改善を続けます。アクセス数やログイン率に加え、サイト内で検索された語句を見ると、利用者が探しているのに出てこない情報が分かります。利用者へのアンケートで、使いにくい点を直接聞くことも可能です。
浮かび上がった課題に合わせてコンテンツの追加やメニュー配置の変更を行い、手順2であとから追加すると決めた機能も順に加えていきましょう。
まとめ
ポータルサイトとは、散らばった情報やサービスを1か所に集め、利用者を目的の情報へ案内するWebサイトです。企業が構築するビジネス型ポータルサイトには、社内ポータルや取引先ポータル、カスタマーポータルがあり、情報を探す時間の短縮や問い合わせの削減、エンゲージメントの向上につながります。
一方で、構築後も運用の費用と手間がかかり、情報の更新が止まると利用者は離れていきます。目的とターゲットを決めてから構築方法を選び、公開後も利用状況を見ながら改善を続けましょう。
ログインや権限管理、他システムとの連携を備えたポータルサイトを構築したい場合は、Liferay DXPを検討してみてはいかがでしょうか。
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