ヤンマーグループのアフターサービスを統括し、効率的なサービスツールの発掘、スピーディな補修用部品供給、タイムリーな補修用部品情報の整備、アフターサービスに必要不可欠なサービスドキュメント制作、アフターサービス関連商品の提供を行っているヤンマーグローバルCS株式会社は、グローバル取引先ポータル『Yanmar D Site』を用いて取引先企業や社内ユーザーに対し、製品情報や製品マニュアルなどを含む情報提供を複数事業を横断して行っていました。
しかしながら、基本的にはパソコンからしか利用できず、外出が多いユーザーにとっては、外出先からポータル上で必要な情報を確認・入力することが難しかったため、タブレット対応の要望が多くあがっていました。さらにオンプレミスで運用していたことによるコストもかかっていたことから、Yanmar D Siteの再構築を決定しました。
開発においては、ヤンマーグループのIT機能会社であるヤンマー情報システムサービス株式会社、日本ライフレイ株式会社、ライフレイのプラチナパートナーである株式会社エイジングが協力体制を敷き、約6,000社、社内外で約31,000人が利用するグローバル取引先ポータル『Yanmar D Site』を再構築しました。
クラウドへの移行とモバイル対応を実現
Liferayで再構築したYanmar D Siteでは、部品発注システムや納品書システムと連携されており、さらにエイジング社の高い技術力により、旧ポータルサイトにあった様々な機能を引き継ぐこともできました。
新Yanmar D Siteでは、タブレットでも問題なく利用できるようになり、タブレットでの利用は約50%増加しました。都井氏は「デバイスに縛られることがなくなったため、ユーザーの利便性が向上しました。例えば社員が外出先で部品表の検索やマニュアルの閲覧、データ入力などを行えるようになり、パソコンでアクセスするために帰社する必要がなくなりました。これは、コロナ禍のリモートワーク対応という点でも顕著に役立っていると思います」と述べています。
今後の展望
ヤンマーグローバルCS株式会社は、今後もYanmar D Siteを活用し取引先とのさらなる関係強化や利便性の向上を図る考えです。具体的には、海外法人へのよりパーソナライズされた情報共有やコミュニケーションの円滑化を目指しているほか、FAQやチャットボットなどのセルフサービス機能を追加することによる利便性の向上や問い合わせ数の削減を期待しています。
また、年々拡大している同社の販路に伴い、ユーザーの増加も見込まれているため、社内外からの追加要望にも応えながらYanmar D Siteのさらなる活用に向けて機能を追加していく予定です。