【事例】パナソニック コネクト｜導入事例

課題

• 多岐に渡る製品ごとに顧客・パートナー向けサポートサイトなどが点在していることで、各ユーザーが利用製品ごとに各サイトでアカウント作成・都度のログインが必要だったため、カスタマーフレンドリーでなかった
• ユーザーアカウントが各サイトで異なっていたため、アカウント情報の紐付けが困難だった
• 日本での成功事例を海外に展開できる基盤作りができていなかった
• 要件定義からローンチまでを4ヶ月という短い期間で行う必要があった

導入メリット

• 各サイトとの共通基盤となるサイトをスモールスタートに制作するにあたり、要件定義・開発フェーズでライフレイ公式パートナーを入れた柔軟な開発体制で、短期間で予定通りローンチ
• 顧客・パートナーのユーザーアカウントが統一されることで、行動履歴に基づくパーソナライズされたアプローチが可能な基盤作りへ
• SSO（シングル・サインオン）の利用による利便性の向上、統合デジタルユーザー体験の改善へ
• 多言語対応・グローバルでの支援体制があるLiferayを基盤にポータルを作成することでグローバルにスケールができる体制を構築
   

Liferay導入背景

図1: My Panasonic Connect マイページ画面

「現場から 社会を動かし 未来へつなぐ」をパーパスに掲げ、顧客起点でお客様の「現場」に貢献する新しいソリューションを提供しているパナソニック コネクト社では、幅広い製品・サービスの顧客・パートナー向けアフターサービスなどの窓口となるウェブサイトを各製品・サービス毎に用意していました。それにより、ユーザーは利用中の製品・サービス毎のウェブサイトにそれぞれアカウントを作成・管理する必要があり、ユーザビリティの向上が課題となっていました。

また、パナソニック コネクト社としても、各サイトに点在する同一ユーザーアカウントの特定、及び行動履歴の追跡が困難なことや、顧客・パートナーにとって価値のあるソリューションの提供に向け、自社製品・サービスを横軸に提案するためにも、Web上で一貫性のある統合デジタルユーザー体験の実現と販売機会創出強化を目的としたB2B会員ポータル『My Panasonic Connect』の構築を決定しました。製品選定に際し、パナソニックの持株会社制への移行に伴ったパナソニックコネクト社の発足に合わせてMy Panasonic Connectをローンチする必要がありました。納期以外にも、カスタマイズ性や開発・サポート体制、コストなどを比較した結果、Liferay DXP Cloud（現 Liferay Experience Cloud Self Managed）の導入を決定しました。

マーケティング本部 デジタルカスタマーエクスペリエンス統括部 ＤＣＸ＆ＷＥＢ課の小橋氏は「要件定義からローンチまでわずか4ヶ月しかない中で、コストパフォーマンスが高く、柔軟な開発体制を持ち合わせるLiferayは他製品に比べて優れていました。またグローバル展開も見据えたポータルを構築するにあたり、多言語対応・グローバルでの支援体制を利用できるのも決め手となりました」と述べています。導入にあたっては、要件定義に日本ライフレイ公式コンサルティング会社である株式会社オキシゲンデザインが、開発にはプラチナパートナーの株式会社エイジングが支援に入ることで短期間でのローンチまで漕ぎ着けることができ、My Panasonic Connectの運用を開始しました。

事業基盤となるB2B会員ポータル

Liferayで構築した新ポータルは、点在する既存のWebサイト・サービスの統一窓口となる設計です。SSOを利用し、ユーザーが1つのアカウントだけで複数のサイトを手軽に利用できるようになります。これにより、ユーザーアクティビティをもれなく追跡できるようになり、ユーザーに合わせたソリューションの提案、統合デジタルユーザー体験の提供を目指します。

この大きな構想の実現への第一歩となるMy Panasonic Connectは、パナソニック コネクト社のオウンドメディアであるGEMBAと連携し、会員限定コンテンツのダウンロードが可能になっています。現在は他にも会員登録、プロファイル修正機能に加え、コンテンツ更新時の通知機能が搭載されています。またマーケティングオートメーションツールとも連携されており、今後My Panasonic Connectを通して得られた会員情報をリードとして登録し、サイト上でのアクティビティに基づく、パーソナライズされたおすすめ情報を届けるなど、販売機会創出に向けて力を入れていく予定です。

ユーザーエンゲージメントを高めるポータルへ

全社で総力を挙げて優れた統合デジタルユーザー体験の提供に取り組んでいるパナソニック コネクト社。今回のポータル開発範囲はその第一歩に過ぎず、My Panasonic Connectには大きな可能性を秘めています。

スモールスタートとなったため、現在は限られた機能のみを搭載していますが、今後は顧客のセルフラーニング強化や新規会員獲得に向けたMy Panasonic Connectへの連携コンテンツの拡充、オススメ提案等のパーソナライズ機能、外部アプリケーションとのSSO連携など、優れた統合デジタルユーザー体験の提供に向け多くの機能追加を予定しています。また、B2B既存顧客が主な利用者となっていますが、今後はパートナーへの利用範囲拡大も見据えており、最終的には国内での成功事例を基盤に、My Panasonic Connectのグローバル展開を目指します。