R-KOM社:3つのポータルをLiferay DXPに統合し、セルフサービス機能を拡張
R-KOM GmbH(以下、R-KOM社)は、Liferay DXPを用いて、コーポレートサイト、パートナーポータル、および顧客向けセルフサービスを支えるマルチクライアント環境を構築。これまでバラバラだったデジタル環境を単一のプラットフォームへと統合しました。
3つ
1つのマルチクライアントインスタンス上のポータル数
14,000人以上
カスタマーポータル登録者数
約40,000人
Webサイトの月間訪問者数
8か月
Webサイトの実装期間
既存のプロセス(CRMやコンテンツ戦略)にLiferayをシームレスに統合できる点も、長期的な自動化およびセルフサービス機能の拡充を見据えた重要な決定要因でした。
ヴォルフガング・ゲルラッハ氏
R-KOM社ソフトウェア開発者
主なポイント
- 多様なオーディエンスに対応する単一のプラットフォーム:コーポレートサイト、パートナーポータル、顧客向けセルフサービスすべてを単一のデジタルエクスペリエンスプラットフォームに統合。
- 一元管理により、管理業務の負荷を軽減:ロールや権限のきめ細かな設定、および予約公開機能により、各チームや各チャネルにおける手作業を削減。
- コンテンツの構造化により、コンテンツ作成を迅速化:テンプレートやフラグメント、メタデータを活用することで、コンテンツの整合性を保ちながら、複数サイト間での再利用を効率化。
- 設計段階から安全性と拡張性を重視:ユーザー管理を一元化することで、データ保護とITセキュリティの両面を強化。同時に、システムパフォーマンスの向上も実現。
- 統合を前提としたシステム構築:顧客関係管理(CRM)システムとのスムーズな連携により、業務の自動化やセルフサービス機能の段階的な拡充が可能に。
会社概要
- 1997年に設立された、ドイツ・東バイエルン州を拠点とする通信プロバイダー(レーゲンスブルク市の出資子会社)
- 高速インターネット接続、テレビ(IPTV)、電話サービス(VoIP)、個人、企業、自治体向けのカスタマイズされたITソリューションなどを提供しており、主に地域密着型で光ファイバーネットワークを展開
- 地域に根ざした迅速なサービス提供と一貫した高品質なインフラが強み
Liferayの様々な機能を見てみよう
課題
R-KOM社のデジタル環境は、経時的に、WordPressで構築されたサイトとカスタムのJavaポータルに分散され、一貫性のない成長を遂げていました。同社は、業務負担を軽減しつつデジタル基盤を最新化するため、以下5つの具体的な課題を設定しました。
- 分断されたユーザーおよびコンテンツの管理を一元化:複数のシステムが並立していることで、作業の重複、一貫性のないロール/権限設定および信頼できる唯一のソースの欠如が発生していた
- 単一のシステム基盤から複数のオーディエンスに対応する難しさ:コーポレートサイト、パートナーポータル、顧客向けセルフサービスを、別々のプラットフォームを維持する手間をかけずに、一つの基盤で運用する必要があった
- セルフサービスの拡充:顧客やパートナーが自身で行えるタスクを拡大・自動化し、サポートの負担軽減とカスタマーエクスペリエンスを向上させたかった
- 運用コストの削減:予約公開管理、バージョン管理、アセットの再利用などを通じて、コンテンツ運用のプロセスを効率化
- セキュリティとプライバシー水準の向上:俊敏性を保ちつつ、厳格化するITセキュリティおよびデータ保護の要件を満たす必要があった
実装
Liferay DXP選定の決め手となったのは、マルチクライアントアーキテクチャ、ユーザーの一元管理、強固なセキュリティ、スケーラビリティが備わっていたことです。今や、現場チームは、コンテンツ作成の標準化と再利用性の向上を図るため、LiferayのCMS製品モジュール(コンテンツテンプレート、フラグメント、表示テンプレート、メタデータ、予約公開機能)をフル活用しています。また、パーソナライズ機能を活用することで、パートナーポータルにおいてターゲットを絞った最適なエクスペリエンスを提供しています。
プロジェクトは、マーケティング部門、IT部門、および外部の開発チームが緊密に連携するアジャイル手法で進められました。フェーズ1にあたるWebサイトの構築は約18ヶ月、そのうち中核となる実装はわずか6ヶ月で完了しました。体制面では、1.5名体制(FTE換算)でプロジェクトを牽引し、カスタマーポータルの開発については外部のサービスプロバイダーがサポート。また、システム統合の要となったのは、顧客データを活用するためのDXPと既存CRMとの連携です。なお、効率的にトレーニングを進めるため、外部コンサルティングを利用するのではなく、Liferayのリソースである「Liferay Learn」を活用しました。
導入効果
R-KOM社は現在、最新のレスポンシブ対応Webサイト(各種情報提供・契約申込サイト)、営業活動を支援するパートナーポータル、そして個人データや契約管理を行うカスタマーセルフサービスポータルのすべてを、単一のプラットフォーム上で運用しています。
- ポータル利用率の向上:移行期間中もアクティブユーザー数が増加(月間アクティブユーザー数:4,500人)し、登録者数は1万1,000人に達するなど、カスタマーポータルの利用が着実に拡大
- オペレーションの一元化:単一のマルチクライアントインスタンスにより、技術基盤とガバナンスを標準化したことで、運用の複雑さを解消
- コンテンツの一元管理と再利用:ドキュメント、メディア、フォームのバージョン管理されているだけでなく、予約公開にも対応し、再利用も容易になったため、ユーザーエクスペリエンス全体でコンテンツの一貫性が向上
- 手作業の削減:詳細な権限設定と予約公開機能の導入により、場当たり的な対応や手動更新が不要になったため、管理業務の運用コストを大幅に削減
- パフォーマンスとUXの向上:レスポンシブ対応の新サイトは、従来よりも操作性が高く高速であると顧客から高く評価されており、営業・サービスの拠点としての役割が向上
- セルフサービス機能の強化:顧客がポータル上で個人データや契約内容を自主管理できるようになったことで、社内の業務負荷が軽減
さいごに
Liferay DXPにより、R-KOM社は3つのポータルを1つの安全で拡張性の高いプラットフォームに統合し、セルフサービス機能を強化するとともに、コンテンツ運用を効率化し、さらなる自動化に向けた基盤を整えました。今後は、ローコード/ノーコード活用の拡大、コンテンツの標準化、そして光ファイバーの新規展開エリア向けランディングページを維持・管理するための表示テンプレートの活用を進めていく予定です。