Grain & Protein Technologies社:ディーラーポータルをLiferay SaaS へ移行
ディーラーポータル基盤をLiferay DXP SaaSへ移行。ブランド刷新を伴う安定性に優れたプラットフォームを、わずか6ヶ月で構築することに成功しました
1,750人
グローバルアクティブユーザー数
6ヶ月
移行期間
70万点以上
セルフサービスで利用できる品目マスター数
2,400件
移行済み・タグ付け済みのドキュメント数
Liferayによって、販売代理店はいつでも必要なコンテンツを入手できるようになりました。これにより、社内スタッフの負担が軽減され、販売活動や受注処理、修理パーツの特定といった、本来取り組むべき業務に専念できるようになりました
ブラッド・ロット氏
Grain & Protein Technologies社 Eビジネスリーダー
主なポイント
- 極めて厳しい時間的制約の下でも、迅速かつ低リスクなSaaS移行を実現:繁忙期にも関わらず、高度にカスタマイズされた、販売代理店の業務に不可欠なポータルを、オンプレミス環境からLiferay SaaSへと6ヶ月という短期間で移行。
- 販売代理店向けの操作性・利便性を損なうことなくプラットフォームを刷新:リフトアンドシフト(既存システムをそのままクラウド化すること)移行により、UIを刷新しつつも従来の使い勝手を維持したまま、ディーラーポータルを最新化。これにより、販売代理店は追加のトレーニングを必要とせず業務を継続可能に。
- 複雑な組織構造に合わせたセキュリティとアクセス制御:Liferayの拡張セキュリティモデルにより、販売代理店、二次代理店、請負業者全体でブランド・製品・地域・役割に基づいた厳密な権限管理を実現。
- 部品から文書に至るまで、販売代理店向けのセルフサービス機能を拡張:品目マスター、注文、CADファイル、マニュアル、請求書などの統合セルフサービスツールで、販売代理店は業務管理を1か所で行えるようになっただけでなく、社内チームの負担も軽減。
会社概要
- Grain & Protein Technologies社(以下、Grain & Protein社)は、クレイグ・スローンおよび3名の従業員によって、イリノイ州アサンプションで1972年に設立
- 穀物、種子、家畜(鶏・卵・豚)生産向けの、信頼性と耐久性に優れた革新的な設備ソリューションを提供する世界的なリーディングカンパニー
- 規模およびグローバル展開:
- 年間収益:11億ドル(約1,600億円以上)
- 展開国数:100カ国以上の農家およびアグリビジネスマネージャーにサービスを提供
- 製造拠点:5大陸にわたり19の製造施設を運営
- 従業員数: 3,600名以上
- 企業理念とビジョン:
スマートテクノロジーの推進と革新的な技術ソリューションの提供を重視。これにより、農家やアグリビジネス従事者が、持続可能な方法でより高い生産性と収益性を実現できるよう支援することを目指している
Liferayの様々な機能を見てみよう
課題
旧親会社(上場企業)から穀物・タンパク質部門が分離・独立した際、新会社は親会社のシステムから離脱し、独立したITインフラを立ち上げる必要がありました。これには、1,750人のグローバルユーザーが利用するミッションクリティカルなディーラーポータルも含まれていました。さらに、200以上のアプリケーションを1年以内に移行しなければならないばかりか、ディーラーポータルについては、繁忙期である穀物の収穫期を前に、わずか半年以内での移行が必須でした。このプロジェクトは、限られた社内リソースや膨大なカスタムコードへの対応、さらには新しいコーポレートアイデンティティの展開と既存機能の維持を並行して行う必要があり、極めて難易度の高いものでした。
- 共有レガシープラットフォームからの短期間での分離
ディーラーポータルは、シングルサインオン(SSO)、カスタムバックエンドサービス、共有されている Liferayのコードなど、旧親会社のインフラと密接に連携していたため、Grain & Protein社 は、販売代理店の業務を中断させたり機能を低下させたりすることなく、これらを切り離し、独立したSaaSインスタンスを立ち上げる必要があった - 限られた社内リソースと複雑なカスタムコード
少人数の開発チームで、Angular、Spring Boot、BIRTレポート、SAP連携、およびその他継承されたコンポーネントで構築されたポータルを管理しなければならず、さらに元の開発チームは旧親会社に残留していたため、彼らから移行のサポートを受けることはできない状態だった - 事業上の影響が大きい販売代理店向けのエクスペリエンスときめ細かなセキュリティ管理
販売代理店、二次代理店、請負業者は、製品、価格、その他のコンテンツに対してそれぞれ異なるレベルのアクセス権限を必要としていた。また、一部のパートナーは競合製品も販売しているため、価格設定や割引情報、あるいは販売代理店の仕切価格が二次代理店に開示された場合、即座に財務的および競争上のリスクが発生する状況であった
実装
Liferay SaaSの選定後、Grain & Protein社は Nirvana Lab社と提携。全ユーザーの機能を維持しつつ、6ヶ月という厳しいスケジュールの中でディーラーポータルを移行し、以下を実現しました。
- 販売代理店向けのエクスペリエンスの最新化と重要アプリケーションの再構築
チームは、新ブランドに合わせたデザインの刷新を行いながらも、繁忙期における再トレーニングの手間を省くため、使い慣れたナビゲーションを維持。品目検索(70万点以上)、注文検索、トラック積載詳細、CADファイルへのアクセス、請求、販売代理店スコアカード、トレーニング資料といった高付加価値ツールについて、販売代理店が見積、進捗管理、機器の保守対応を中断することなく継続できるよう、再構築や移行を行った。 - セキュリティモデルの強化による販売代理店管理の簡素化
Nirvana Lab社は、Liferayの堅牢性に優れたセキュリティモデルを拡張し、非技術職の管理者でも複雑な販売代理店契約、ブランドや製品の表示設定、コンテンツの制限を管理できるシンプルなインターフェースを実現。これにより、特定のブランドや製品カテゴリのみを扱う販売代理店に対して、表示/非表示をきめ細かく制御でき、各パートナーが自社に意図されたコンテンツのみを閲覧できるように。 - ユーザー管理の効率化と文書ガバナンスの向上
販売代理店、二次代理店、請負業者、従業員それぞれが、地域やブランドに合わせて最適化された価格表や割引情報を入手できるようユーザー管理機能を再設計。また、一括インポートツールの導入により、マニュアルやアセットの移行をわずか数時間で完了。さらに、ブランド、製品タイプ、言語、ファイル形式による新しいタグ付けオプションで、ファセット検索の精度を向上させ、ポータル全体で権限に基づいた安全な文書公開を実現。
導入効果
6か月間にわたるLiferay SaaSへの移行により、同社の新ブランドを反映したディーラーポータル「Dealer Connect」の最新かつ安定性に優れたプラットフォームを構築しました。本移行では、既存ユーザーへの影響を最小限に抑えたシームレスな切り替えを実現するとともに、販売代理店および社内チーム双方におけるユーザビリティとガバナンスを向上させました。
- シームレスな移行とプラットフォームの安定性
- 1,750人のグローバルユーザーに対し、機能損失なくリフトアンドシフト移行を計画通り完了
- 本番稼働後もサポートへの問い合わせはほとんど発生せず、グローバルに展開する販売代理店にとって摩擦のないスムーズな移行であったことが確認された
- セキュリティおよびアクセス制御の向上
- 販売代理店、二次代理店、請負業者、従業員に対し、機密性の高い価格情報、割引情報、ブランド固有のコンテンツを保護する詳細なロールベースの権限設定を実装
- 地域および製品ラインに応じた適切な閲覧権限を徹底することで、地域間での価格設定の不整合や、販売代理店の仕切価格が開示されるリスクを軽減
- 販売代理店向けセルフサービス機能と効率性の向上
- 利用頻度の高いツールを再構築することで、販売代理店のワークフローを効率化し、同時に社内スタッフへの依存度も低減
- タグ付けされた2,400件のアセットの文書検索性が強化されたことで、マニュアルやCADファイルの検索精度が高まるとともに、検索に要する時間も短縮
- ITチームの負担軽減と業務効率化
- 非技術職の管理者でも、販売代理店契約、ユーザーロール、コンテンツへのアクセス権限を自身で管理できるように
- SaaSベースの環境への移行を通じて、レガシーシステムへの依存を解消しただけでなく、保守運用も簡素化することで、IT部門の業務負荷を削減
さいごに
「Dealer Connect」用基盤のSaaS移行が完了したことを受け、Grain & Protein社は現在、グローバルな販売代理店ネットワークに向けたデジタルエクスペリエンスの統合と拡張に注力しています。次のフェーズでは、コンフィギュレーター、トレーニングシステム、その他のアプリケーションに分散している複数のログインを統合するため、SSOの導入を予定しており、販売代理店の日常的なアクセスを容易にし、利用時の摩擦を軽減します。さらに、新システムに対して代理店が求める高速な読み込みや高いレスポンスを実現するため、パフォーマンス改善にも重点的に取り組んでいます。