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null デジタルカスタマーエクスペリエンス(DCX)とは?

用語解説カスタマーエクスペリエンス

デジタルカスタマーエクスペリエンス(DCX)とは?

デジタル顧客体験とは?

デジタルカスタマーエクスペリエンス(DCX)について、よくある誤解や戦略についてご紹介します。

デジタルカスタマーエクスペリエンス vs. カスタマーエクスペリエンス


まずはじめに、カスタマーエクスペリエンス(CX)「ある商品やサービスの利用における顧客目線での体験」のことで、購買プロセスをとりまくエクスペリエンス全体を対象としています。一方、デジタルカスタマーエクスペリエス(DCX)は、デジタル技術が関わる部分のエクスペリエンスを指します。

しかしながら、現在ではCXをとりまく環境には、顧客とデジタルが何らかの形で関わるケースが非常に多くなっているため、境目があいまいになってきています。ただ、どのようなものがDXC「ではないか」を明確にすることで、企業がDCX戦略において正しいアプローチを取れるかが変わってくるでしょう。

また、CXの定義をはじめに理解する必要があります。CXの「エクスペリエンス」には、非直接的にもたらされるものも含まれ、さらに「顧客目線」でのエクスペリエンスのことを指しているため、企業側が顧客に提供したエクスペリエンスが、そのままカスタマーエクスペリエンスになるということはありません[1]。

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【最新版】 カスタマーエクスペリエンス(CX)とは?わかりやすく解説

デジタルカスタマーエクスペリエンス(DCX)にまつわるよくある誤解4選


  1. 顧客は、提供されるサービスがデジタルかどうかを気にしている
    顧客は、提供されるサービスがデジタルか、非デジタルかといったカテゴリーで捉えてはいません。チャネルに関わらず、可能な限り最も便利・最適な方法でサービスを受けたいと思っています。

  2. DCXとは、テクノロジーと戦略のことである
    実際はDCXにおいて、戦略よりも文化がより重要となります。いかに優れたテクノロジーを持つ企業でも、DCXの改善を実現するには、依然としてビジネスにおける顧客中心の視点を取り入れる必要があります。

  3. DCXとは、営業とマーケティングにしか関係ない
    デジタルエクスペリエンスプラットフォーム(DXP)などのソフトウェアは、大部分のリソースをセールス、マーケティング、Eコマース関連の機能に集中させ、カスタマーサービスやロイヤルティ、エンゲージメントなどの機能が弱い傾向にあります。この場合、営業とマーケティングから優れたDCXを展開することが可能となりますが、CXで定義されている「カスタマーライフサイクル全体」へアプローチすることは難しくなります[2]。

  4. DCXは、IT・デジタル企業にしか関係がない
    近年のデジタル経済で発展していくには、すべての業種・サービスでデジタルビジネスへの適応が求められています。 大手調査企業のフォレスター社によると、すべてのCXの基礎としてデジタルテクノロジーを活用することで、IT企業だけでなく、他のあらゆるビジネスでも、収益とさらなる発展が期待できます[3]。

デジタルカスタマーエクスペリエンス(DCX)戦略とは


CXとDCXが多くの部分で交わっていることを考慮すると、優れたDCXの提供が、必ずしも優れたCXになるとは限りません。例えば、利用満足度が100%に近いオンラインサービスを提供している企業が、実店舗であまりにもひどいサービスを提供してしまうと、DCXで受けた高評価が簡単に覆ってしまいます(その逆もあり、オフラインで素晴らしいサービスを提供しても、オンラインでのサービスが著しく悪いと、CXはネガティブなものとなります)。

そのため、企業がCX・DCXの戦略を立てる際は、カスタマーライフサイクル全体に焦点を当てて考える必要があるでしょう。デジタルと非デジタルの両方に意識を向け、互いを補い、それぞれを最適化する方法を検討できれば、DCXをCX戦略の一部として扱うため、どちらかを疎かにして戦略を立ててしまうといったことを回避できるでしょう。

顧客はサービスの質に対し高い期待を抱いているため、企業は常に優れたDCXを提供することが求められます。この点を怠ると、ユーザーは苛立ち、ロイヤルティが育たず、CXにも悪影響を与えてしまうことになります。 CXとCMS(コンテンツ管理システム)の識者であるゲリー・マクゴヴァン氏は、「デジタルとフィジカルの世界で「マージ」が起こるような現代では、CXとDCXを分けて考えることは無意味です。1人の顧客は、チャネルやデバイスにかかわらず、1人です」と述べています[4]。

業界別でみる、優れたデジタルカスタマーエクスペリエンスとは?


業界・企業により、DCXのベストプラクティスは大きく異なりますが、ここでは主な例を詳細します。

業界 DCXの例
自動車 自動車両位置システムなどから、自動車の位置データを収集し、そのデータを集計・分析することで、渋滞情報やよく事故の起こる場所を提供することで、顧客に注意を促すなどのサービスを提供できるようになります。また、OBDなどの自己診断ツールを自動車に取り付けることで、必要に応じて顧客に自動車のメンテナンスなどに関する通知を送付します。これらのサービスは、CXの一部である購入後のフェーズにプラスに働くでしょう。
銀行 最近日本でも普及してきたオンラインバンキングは、口座残高確認や支払いなど、これまで店舗やATMでしかできなかったことを可能にしました。店舗へ行く時間や待ち時間などの大幅短縮に繋がったため、CXも向上することが推測できます。
教育 学内ポータルを活用することで、学生はオンライン授業や教科書へのアクセや、教授やクラスメートと掲示板でやり取りすることが可能となりました。また、教授も各学生のポータル内での活動の追跡や、課題の進捗確認、不正行為のチェックなどが可能となり、学校職員も重要な通知などを簡単に出すことができるため、大幅な効率化にも繋がります。
行政 GIS(地理情報システム)などのデジタルツールを用いて、津波の到達点や地震などの災害時の被害予測をし、それを基に最適な避難所を割り出し、それらを市民に事前に伝えておくことで、市民から信頼されるサービスを提供することができます。また、日本ではマイナンバーカードの交付により、国民は様々な行政サービスを受けることができるようになるなど、これまで複雑で曖昧だった行政サービスの一部を改善することができました。
医療 オンラインでの診療は、病院へのアクセスが悪い場所に住む人々だけでなく、一般の人々にも多くのメリットを提供できます。病院に電話をして予約を取り、そして病院へ行く必要があったこれまでと比べ、オンライン診療は、オンライン上で予約・診察の両方が可能となるため、簡単な診察だけで済む人々にとっては、利便性が大幅に向上するでしょう。
小売 小売業界を激変させたeコマースは、利用者に多くのメリットを提供しました。実店舗へ行っても分からなかった商品のレビューが、オンラインでは簡単に手に入り、また注文や支払い、受け取りに至るまで、全ての勾配プロセスをオンライン上で行えるようになりました。
 

さいごに


デジタルカスタマーエクスペリエンスの定義や、優れたCXの提供においての重要さなど、理解できましたでしょうか。上記で紹介したように、現代は、オンラインとオフラインの境界が交わりあっていることが多いため、多くの場合その両方で適切かつシームレスなエクスペリエンスを提供することが求められます。

ただ、企業が提供するエクスペリエンスは、企業が思っているエクスペリエンスと、顧客が感じているエクスペリエンスとは一致しないということを理解しておく必要があるでしょう。

参照文献

導入事例・資料

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