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null 【2021年最新版】デジタルトランスフォーメーション(DX)とは?わかりやすく解説

デジタルトランスフォーメーション用語解説デジタルトランスフォーメーションとは

【2021年最新版】デジタルトランスフォーメーション(DX)とは?わかりやすく解説

デジタルトランスフォーメーション(DX)とは?

近年取り組みが活発化しているデジタルトランスフォーメーション(DX)の定義、メリット・課題を説明します。DXレポートが与えた衝撃や海外企業と日本企業の取り組み方の違い、最新事例もまとめてわかりやすく紹介します。

DXとは - そもそもDXとはなにを指している?


近年のデジタル化に伴い注目度が高まっているデジタルトランスフォーメーション(DX)。しかし、日本ではDXという言葉が一人歩きし、正確にDXについて理解できていない人も多いのではないでしょうか。DXの定義を誤認して、誤った方向に施策を打って後悔することのないよう、まずはDXとは何を指しているのかをしっかりと理解する必要があります。

経済産業省が2020年末に公開したDXレポート2では、デジタルトランスフォーメーションが「組織横断/全体の業務・製造プロセスのデジタル化」或いは「“顧客起点の価値創出”のための事業やビジネスモデルの変革」であると定義づけられています[1]。同省が2019年7月に公開したDX推進指標には、DXをデジタルトランスフォーメーション、デジタライゼーション、デジタイゼーションの3段階に分けてDX推進の簡易な自己診断を行うことができるとされており、デジタルトランスフォーメーションの達成にはデジタライゼーションとデジタイゼーションが必要であることが示されています(ここでは、デジタライゼーションは「個別の業務・製造プロセスのデジタル化」、デジタイゼーションは「アナログ・物理データのデジタルデータ化」を指しています)[2]。トランスフォーメーションが日本語で「変革」であることからもわかるように、デジタルトランスフォーメーションは「個別の業務・製造プロセスのデジタル化」や「アナログ・物理データのデジタルデータ化」ではなく、あくまでも「組織横断/全体の業務・製造プロセスのデジタル化」、「“顧客起点の価値創出”のための事業やビジネスモデルの変革」であるため、デジタライゼーションやデジタイゼーションと混同しないようにしましょう。

DXで「組織横断/全体の業務・製造プロセスのデジタル化」や「“顧客起点の価値創出”のための事業やビジネスモデルの変革」を達成するために、どのようなことを意識すべきかについては、デジタルトランスフォーメーション(DX)推進戦略とはをご覧ください。

DXとコロナ - コロナで高まったDXの緊急性と行われた意識改革


日本においてDXは2016年頃に登場し、徐々に進行していましたが、昨年のコロナウイルス大流行により、企業や顧客の間でDXの概念が浸透するようになり、認識にも大きな変化が見られました。それぞれどのような変化が起こったのかを詳しく説明していきます。

企業の変化

2020年には、コロナによるテレワークの普及に対応し、多くの企業が業務体制の変革を迫られました。電通デジタルの調査によると、日本企業の46%と約半数が、コロナ禍において「業務効率化・生産性向上」の領域でDXが加速したと回答したとしており[3]、KPMGの調査によると、世界の80%の企業がロックダウン期間中に自社のDXが加速したと回答しています[4]。しかし、コロナによって恩恵を受けることのできた企業もあれば、事業が停滞してしまった企業も多くあります。セールスフォース・ドットコムのコネクテッドカスタマーの最新事情によると、コロナ禍において早い段階で業績を立て直すことができた企業は、業種業態や企業規模を言い訳にせずに能動的にDX対応ができた企業だと結論づけられています[5]。ここから、企業の伝統的な価値観に縛られて時代の流れに逆らい企業文化の変革を躊躇うことが相対的に競合に遅れをとりうることになってしまうことがわかります。今や企業にとって、DXの実行はITシステムの導入による業務効率化のみを意味しません。DX実行のために企業文化を刷新し、従業員の立場に立ってより良いワークプレイスを提供すること、また顧客の立場に立って新規事業を展開することは、企業にすぐに数字に表れないような価値を与えます。企業がDXに着手する意義は、ROIだけでは測れないものになったのです。この発見は、これまで多くの企業が疑問を持ってこなかった企業文化の変革に踏み込むきっかけになり、これからますます多くの企業が新たな時代での価値提供を実現していくことになるでしょう。

顧客の変化

セールスフォース・ドットコムが公開したコネクテッドカスタマーの最新事情では、顧客の54%は「企業はコロナ禍に対応した新しい製品とサービスを提供すべき」と回答し、69%が「すでに提供されている製品とサービスをコロナ禍に即した新しい形式に移行してほしい」と回答していることが明らかになっています[5]。また、ソーシャルディスタンスを保つことが日常となった今、デジタルチャネルを含めた新たなエンゲージメントの方法が、特に若い世代の間で支持を得ていることが分かりました。顧客の90%が「危機の最中にどのような行動を取るかで信頼できる企業なのかどうかがわかる」と回答していることからも分かるように、企業はコロナ禍こそ顧客のニーズの変化を正確に捉え、事業に反映していくことが求められています。

経済産業省が2020年末に公開したDXレポート2にも、企業が競争上の優位性を確立するには、常に変化する顧客・社会の課題を捉えて「素早く」変革「し続ける」能力を身に付けることが重要だとされています[1]。企業は、DXを単なるITシステムの導入と捉えるのをやめ、DXの実行によって、顧客中心のビジネスの構築がいかに企業にとって好影響をもたらすかという認識を持って次の行動を模索するべきです。顧客や社会のニーズの変化を察知し、企業の固定観念を取り払って新たなビジネスモデルを構築することが、次世代で活躍できる企業をつくるでしょう。

DXの現状/課題 - DXレポート2で明らかになった日本企業のDXと2027年問題


経済産業省が2019年時点での企業のDX推進状況を分析したところ、日本のDXへの取組が想定以上に遅れていることが明らかになりました[1]。調査からは、95%の企業はDXに全く取り組んでいないか取り組み始めた段階であることが明らかになりました。2020年には92%に減少し、改善が見られましたが、この調査に協力しなかった企業が多数あることから、それ以上の日本企業がDXに着手できておらず、全社的な危機感の共有や意識改革のような段階に至っていないことが推測されます。

国内のDX推進状況を世界と比較してみても、日本企業がDXに遅れをとっていることがよく分かります。2019年にIDC Japanが発表した、日本企業と海外企業のDXに関する調査からは、日本企業が世界の企業に比べて、殆どの業務領域においてDXに遅れをとっていることが分かります[6]。

データ引用:IDC Japan

しかし、日本企業がDXに着手できていないのにもいくつか理由があります。DXの足枷となっている課題には、ROIの不透明さや認識の甘さなど多くの項目が存在しますが、ここではレガシーシステムに着目して説明します。レガシーシステムとは、導入から相当な時間が経過し、最新テクノロジーの恩恵を受けるための拡張性や保守性が低減しているシステムのことです。現状、IT予算のうち60−80%がレガシーシステムの運用・維持費用に使用されており、IT予算が新規事業の創出に当てられていない現状があります。企業はレガシーシステムを刷新して企業内のリソースを効率よく分配することで、企業は顧客中心の事業を行うことがことができ、企業価値の向上を見込むことができます。日本企業がDX推進を目の前に抱える課題についての詳細は、デジタルトランスフォーメーション(DX)における課題とレガシーシステムの存在をご覧ください。

また、既存の基幹システムのサポートが終了する2027年以降、国内で大規模な経済的損失が発生することが問題となっています[7]。この時起こりうる経済的損失は、既存システムの維持管理費の高騰化やシステムトラブルへの対応への遅延によるものです。これは一般的に「2027年の崖」と呼ばれており、日本企業は大きな損失を避けるために早急にシステム刷新に着手する必要があります。

DXの先にある未来 - DXがサポートするデジタルイノベーション


それでは、DXを実現すれば、大きな経済損失を回避できるという以外に、具体的にどのようなメリットがあるのでしょうか。

経済産業省によるデジタルトランスフォーメーションに向けた課題の検討 ~ITシステムに関する課題を中心に~によると、IT関連費用の80%は現行システムの維持管理(ラン・ザ・ビジネス)に使われていることが分かります[8]。DXにより組織横断/全体の業務・製造プロセスのデジタル化が進み、現行ビジネスの維持管理にかかるリソースが削減されれば、その分のリソースを顧客起点の価値創出のための事業やビジネスモデルの変革に当てることができます。具体的には、レガシーシステムのラン・ザ・ビジネスに携わっていたIT人材が、新事業創出などの高付加価値な業務に携わることができるようになるため、多くの場所でデジタルイノベーションが起こりやすくなることが考えられます。

それでは、起こりうる新規事業にはどのようなものがあるでしょうか。例えばメルカリは、顧客同士で商品をインターネット上で売買できるフリマアプリです。同アプリは、匿名発送システムを採用しているため、個人情報を互いに知られないままサービスを利用することができます。メルカリは2015年にわずか500万だった累計ダウンロード数が2018年に世界で1億を突破するなど爆発的な成長を遂げており、2019年に同社が行った調査によれば、フリマアプリ及びオークションサイトの利用経験者のうちメルカリの利用者数が最も多く、他社のサービスを上回る指示を獲得しています[9]。本サービスは、従来のようにインターネットオークションの競合として参入したサービスではなく、変わりゆく顧客のニーズを察知して誕生した新しいビジネスモデルである点が、ユニークな点です。また、このサービスは不用品を捨てるのではなく、他の人が再利用できるようにするという社会課題を解決することから始まったという社会貢献的側面も持ち合わせています。このサービスは、顧客視点でニーズを捉え、ユーザビリティを重視してサービスを展開したことで、大きな成功を遂げることができました。

顧客中心主義の念頭にしたDX推進をしている企業は、メルカリのように競合優位性を得て収益も増加する傾向にあることが明らかになっています[10]。日本企業は世界の企業と比べ、DXを推進する上で「データの資本化/収益化」を重要視しているため、そのデータを基に顧客中心主義を推進することができれば、大きな競合優位性を得ることができるでしょう。

DX推進のためのポイント - 組織戦略、事業戦略、推進戦略


組織戦略

DXが「組織横断/全体の業務・製造プロセスのデジタル化」、「“顧客起点の価値創出”のための事業やビジネスモデルの変革」を指していることから、DXを推進するためには組織が一つになって変化を起こすことが重要です。組織を構成する経営トップが戦略を策定し、事業部門が柔軟性を持って事業立案・施行を担い、IT部門がITシステムを適切に運用する、といったように各部門が協力して1つのチームとして行動することができれば、企業にとってプラスになるDXを実現することができます。各部門にどのようなことが求められているか、さらに詳しい内容についてはデジタルトランスフォーメーション(DX)推進戦略とはをご覧ください。

事業戦略

1つ前のテーマにおいて軽く述べたように、DXの進め方としては、既存事業の効率化を実現するDXを行ってから、そこで生まれた余剰資金や人材を顧客中心の新事業創出に当てていくのが一般的です。現在殆どのIT予算がレガシーシステムの運用・維持費用に使用されていることから、DXにより既存事業の業績向上や技術負債軽減を実現することで、相当なリソースを確保することができるでしょう。この方法を取れば、企業の経営体力を保ったままDXを実行していくことができます。

推進戦略

DX推進の際は、伝統的なウォーターフォール型の組織体制を改め、アジャイル型のビジネスモデルを採用し、段階毎にスピード感を持って取り組むと良いでしょう。多くの企業にとって、DXがどういった形で達成されるかはまだ不透明であるため、初期の要件定義が間違っていない前提でDXに取り組むことは非常にリスキーです。まずは重点部門でDXを実行してから取り組みを全社的に拡大していく等、早期に改善点を見つけては修正を繰り返しながら事業を進めてることで、結果的に効率よくDXを実施していくことができます。

ポータルを活用したDX - 社内ポータルの活用によるイノベーション


Liferay DXPは、社内ポータルやカスタマーポータル、取引先ポータルの基盤となり、企業のDX推進を支援します。ポータルソリューションを用いたデジタルトランスフォーメーション(DX)事例3選では、DXによって組織横断/全体の業務・製造プロセスのデジタル化や顧客起点の価値創出”のための事業を実現した企業の事例を詳しく紹介しています。他にも多数の有名企業への導入事例を公式ウェブサイトで公開しているので、詳しくはこちらからご覧ください。

社内ポータルを活用してデジタルトランスフォーメーション(DX)を実行することで得ることのできる効果には、様々なものがあります。詳しくは、デジタルトランスフォーメーション(DX)における社内ポータルの重要性をご覧ください。

まとめ


デジタルトランスフォーメーション(DX)は「組織横断/全体の業務・製造プロセスのデジタル化」或いは「“顧客起点の価値創出”のための事業やビジネスモデルの変革」を指し、コロナ禍を通してその重要性が日本でも認識され始めています。しかし、日本は他の先進国と比べて、DXがまだまだ進んでいるとは言えない状況です。DXが実現すれば、企業は真に顧客に求められている価値提供をすることができ、ますます企業価値を高めることができます。DXを実現するために、まずは企業が1つの目標に向けて一丸となって行動を起こす必要があります。Liferayは社内ポータルやカスタマーポータル、取引先ポータルの基盤を提供することで、企業のDX推進を支援します。詳しくは、Liferay DXP ソリューションページをご覧ください。

参照文献

[1] 経済産業省, ”DXレポート2” 
[2] 経済産業省, “DX推進指標
[3] 電通デジタル, “日本企業のデジタルトランスフォーメーション調査(2020年度)
[4] KPMGインターナショナル, “KPMGグローバルCEO調査2020
[5] セールスフォース・ドットコム、”コネクテッドカスタマーの最新事情” 
[6] IDC Japan, “デジタルトランスフォーメーション(DX)動向調査” 
[7] リードプラス株式会社, “SAP 2025年問題が2027年問題に、それでも企業がDXを進めるこれだけの理由
[8] 経済産業省, “デジタルトランスフォーメーションに向けた課題の検討 ~ITシステムに関する課題を中心に~” 
[9] 株式会社メルカリ 第8期有価証券報告書 
[10] KPMGインターナショナル, “No normal is the new normal ノーマルではないことがニュー・ノーマル