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岩手県立大学による「enPIT」夏期集中講座日本ライフレイも参加

ライフレイを知るイベントレポート
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岩手県立大学による「enPIT」夏期集中講座日本ライフレイも参加

岩手県立大学の夏期集中講義『PBL基礎システムデザイン実践論』に参加した際のレポートです。

こんにちは、日本ライフレイマーケティングチームの吉永です。

先日、2018年8月20日から5日間にわたって行われた、岩手県立大学の夏期集中講義『PBL基礎システムデザイン実践論』へ、わたしたち日本ライフレイも協力企業として参加しました。

今回はそのレポートを兼ねて、岩手県立大学による夏期集中講義についてご紹介いたします。 本レポートを通して、東北の学生が現在取り組んでいることや、ライフレイの企業としてのミッションについて、少しでもよく知っていただけたら嬉しく思います。

enPIT(エンピット)とは?PBL基礎システムデザイン実践論とは?


みなさんは『enPIT』という言葉を聞いたことあるでしょうか?
Education Network for Practical Information Technologiesを略してenPIT
これは文部科学省による事業のひとつで、情報技術を活用して、社会の具体的な課題を解決できる人材を育成するため、複数の大学と産業界による全国的なネットワークを形成し、実際の課題に基づく課題解決型学習等の実践的な教育を実施・普及することを目的としています。
より詳しくは、 enPITウェブサイト をご覧ください。

enpit
enPITウェブサイトより

岩手県立大学は、筑波大学を中核拠点とした9大学との連携して、この事業に参加。ビジネスシステムデザイン分野*1の取り組みを進めている大学のひとつです。

お恥ずかしながら、私吉永も今回はじめてこの取り組みを知りました・・・汗
日本の教育現場は様々な方法でIT力育成を進めているのですね。

今回の実施された『PBL基礎システムデザイン実践論』では、滝沢市の馬っこパークいわてを舞台に、人間中心デザインを取り入れた「問題発見・問題解決」を行うため、地域の連携企業4社(㈱イーアールアイ・東京システムズ㈱・日本ライフレイ㈱・㈱ぴーぷる)の保有テクノロジーを用いて、学生がアイデアを提案。実際に企業で働くシステム開発者と学生がチームを組み、設計から制作の実践的な一連の流れを体験しました。

岩手県立大学のソフトウェア情報学部と一関工業高等専門学校制御情報工学科の学生計29名が参加し、最終日には各チームの成果について、ショートプレゼンテーションとポスターセッションが設けられ、学生ならではのサービスアイディア(課題解決手法)が発表されました。

*1 ビジネスシステム分野:社会やビジネスニーズに対する実用的なソリューションとしてのビジネスアプリケーションやシステムデ ザインを自ら提案、開発し、顧客の潜在的要求を満たすことのできる人材育成を目指す分野のこと。

日本ライフレイ参加のきっかけ


日本ライフレイからはサポータビリティエンジニアの竹生(たけお)と、カスタマーサポートエンジニアのJordi(ジョルディ)が参加しました。

そもそも、なぜ岩手県の大学講義に、ライフレイが?と疑問に思われる方もいるのではないでしょうか。

実は、日本ライフレイには、東京オフィス(恵比寿)と東北オフィスの2拠点があり、後者の東北オフィスがまさに、今回参加した他連携企業たちが入居している、滝沢市IPUイノベーションセンターにあるのです。ジョルディは東北オフィス勤務のサポートエンジニアで(でもスペイン人!)、竹生も過去何度か東北大震災の被害支援ボランティアに参加した経験があります(滝沢市ではありませんが)。岩手県はわたしたちにとって繋がりの深い地域なのです。

ジョルディは東北オフィスからリモートで働いています。

弊社は昨年も、滝沢市IPUイノベーションセンターの協力のもと、県立大学の講義に協力しており、学生たちのIT教育を支援できること、また彼らから刺激をもらえる機会はとても貴重であると考え、今年も参加に至りました。

また、こうした地域の取り組みをサポートすることは、ライフレイの企業ミッション:『世界中の人々が持つポテンシャルを最大限に引き出し、より良い未来を創造する(Make it possible for people to reach their full potential to serve others.) 』にも通じていると考えています。わたしたちが持つ技術やナレッジ、リソースを地域のコミュニティや教育現場へ還元し、彼らの未来の発展へつなげていくことも我々の使命なのです。

学生と一緒に課題に取り組む竹生とジョルディ

講義レポート:わずか2日で学生がLiferayでサービス構築!


実際の講義は、フィールドワークも含めてがっつり5日間行われました。

なかなかガッツリなスケジュールです・・・

ライフレイチームは、竹生とジョルディ、生徒7人の計9名。参加者全員に、「馬っこパークを盛り上げるアイディア」という課題が与えられました。ある企業チームはロボットのPepperくんを使った技術を、ある企業は小型機器で近くのスマートフォンに情報を発信する技術を提供したりと、チームによってアイディアのベースは様々です。

LiferayはWebサイト構築に優れたソフトウェアです。そこでライフレイチームの学生は、馬っこパークに訪れる子供達が、園内にある自由帳に感想書いたり、絵を書いて思い出づくりをしていることに着目。さらに、2020年のプログラミング必修科、といった社会的背景も踏まえて、子どもたちが「動物との思い出を自作のHPページに残す」ことができるサービスを提案しました。

学生たち作の提案書の一部

Liferayのフリーレイアウトという機能で、画像や文字を自由な配置でコラージュ的に配置できる機能を実装。ドラッグ&ドロップで、Liferay内に保存した画像や、文章などのコンテンツを配置できる機能も活用することで、生徒たちは実質2日間で、子供達が自由帳をサイトページ上で再現できるようなサービスを構築しました。

最終日の発表会では、参加した生徒や企業人以外にも、企業や教師の方々もオーディエンスとして参加されていました。一人一票、1番良かったと思うチームに投票でき、ライフレイチームはこの投票で見事4チーム中1番多くの投票を獲得することができました。

ポスターでの発表も

このように、「馬っこパークいわてを盛り上げる」というゴールに向けて、課題を見つけ、ソリューションを考え、サービスの実装まで一連を経験した学生たち。ビジネスを考えるにあたってのフレームワークに加えて、実際に手を動かす開発力も、第一線で働く社会人たちからアドバイスを受けられたことは彼らにとって非常に良い経験になったのではないかと思います。

まとめ


いかがでしたかでしょうか?
序盤は、文科省による事業で・・・となんともお堅い印象だったかと思いますが、このようなビジネス観点で課題を出し、アイディアを考え、形にするワークショップは生徒にとっても、社会人にとっても有意義な場のように感じます。

講義に参加した竹生は、感想を次のように話しています。

学生たちが、5日間という短い間に、お互いあまり知らない同士だったにも関わらず、お互いの長所を見極めて、メンバー全員それぞれがリーダーシップをもって、問題を乗り越えていくのを見て、自分もリーダーシップの様々な形を学びました。生徒たちは非常に高いモチベーションをもっていて、スケジュール後半では真夜中まで作業に取り組むなど、すばらしい集中力でした。また、本当に楽しかったという声も聞けて、嬉しかったです。今後も、技術的問題解決だけでない、こうしたビジネスデベロップメントからプロトタイプ作成まで一連プロセスを体験できるような授業などがあれば、ぜひ参加したいです。

生徒のひたむきな姿勢からも刺激をたくさん受けました。

今回の講義で、学生がアイディアを素早く形にするのに、Liferayは非常に有効なソフトウェアであるということが、改めて実証できたことも、大きな成果だったのではないかと思います。今後も、プロトタイピング的な使い方でのLiferayの有効性を、教育現場にかかわらず、授業やワークショップ、プロジェクトで積極的に紹介し、みなさまの力になれればと思います。

また本件のような、ライフレイの企業ミッションにまつわる、ビジネス面以外での活動について、これからも随時レポートをしていきたいと考えておりますので、お時間ありましたらぜひお付き合いください。

 


◆ 参考サイト